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「自分に自信がなかった人」が「自分に自信がない人」に向けて発信します。 ■就活■自分探しではなく、自分づくり■心理学/教育■おすすめ本紹介 4月から働きます。

「好き」を仕事にする覚悟について

「自分の「好き」を仕事にして働いている大人は、どのくらいいるのだろう。」
「きっと、幸せに違いない。」
大学生の頃の僕は、ずっとそのように考えていた。

そのようにはじめて思ったのは、いつだろう。

東京の大学に通っていたので、死にそうな表情で通勤ラッシュのなか満員電車に乗り込むサラリーマンを毎日眺めていた。胸にきらめくバッチは、某有名企業のそれだが、表情は「死んでしまって」いて、誇りやプライドは感じられなかった。
「この人も、一生懸命努力をして、有名大学を卒業し、有名な企業に入社したのだろう。地道な努力をしても、決して幸せになれるわけではないんだな。」
大学に入学したばかりの僕は、はじめて「現実」というか「生きづらさ」のようなものを感じた。

なんとなく、「大学生活を送っているうちに自分の好きなことは見つかるだろう。」と甘い考えをしていたが、そんなにうまくはいかなかった。自分のコンフォートゾーンから抜け出さず、受け身の生活を送っていては、何も変化は訪れない。そんな大切なことに気づくのにものすごく時間がかかってしまった。この文章を書いている2019年3月の時点では、ちょっとした人生の目標というか夢みたいなものを持っていいるが、大学に入って数年は、本当にぼんやりと過ごしていた。
「とはいえ、好きなことなんてないんだよな。」
目の前に座っている前述したサラリーマンを眺めながら、なんともいえない不安のようなものを感じていた。理由は明確だった。10年後、自分が目の前のサラリーマンと同じ姿になっている様子が容易に想像できたからである。
「現実」と「理想」の板挟みとうかギャップみたいなものの中で、身動きがとれないような感覚になったことを今でもはっきりと覚えている。

「夢や目標などなくても、それなりに努力ができれば、『良い』企業に入って、『安定』した人生は送れる。でも、ワクワクする毎日が送れる可能性は低い。平凡な日常にささやかな幸せを見出し、歳をとっていく人生もそれなりに良いと思う。でも、やっぱり『好き』なことを仕事にしていけたらいいな。」

でも、それは違った。
働いたこともないくせに、生意気だった、と今は反省している。例のサラリーマンを見てから数年たち、就職活動やインターンをする中で、様々な場所で、それぞれの思いをもって働くかっこいい大人をたくさん見てきた。それを踏まえて、あえて断言する。

「好き」は仕事にするな。中途半端な覚悟なら。

好きを仕事にする覚悟

僕の大好きなYou Tuberに、サッカー思想家兼ラッパーをしている、Leo the Footballさんという人がいる。誠実にサッカーを分析する姿が本当にカッコいい。サッカーは好きだけど、何となくしかわからない人にポジショニングの大切さ、そしてテレビではなかなか解説してもらえない、サッカーの奥深さをわかりやすく、そして何より面白く伝えてくれている。サッカー好きの人で、知らない人がいたら、人生の40%は損をしていると思う。ぜひ、一度15分前後の動画をみてもらいたい。

この人は「好き」を仕事にしている大人の一人だと思う。インターン先で僕が出会った社会人も同じ。LEOさんの場合は、好きを仕事にするために、生活のほとんどをサッカーの分析に費やしたのだと思う。いや、捧げ続け、覚悟を持ち続け、情熱を注ぎ続けたのだろう。そこには、曲げられない信念のようなものを感じた。

就職活動をしながら、Leoさんの動画を毎日拝見していた。
「僕には、無理だな。好きは仕事に出来ないや。したくない。」

その当時、教育関係のインターンをしていた。日々子供と関わりながら、楽しい毎日を過ごしていた。一方で、仕事には出来ないとも思った。仕事・ビジネスは所属する組織や企業にコミットし、利益をもたらす対価としてお金をもらうものだと思っている。時に、「組織の求めるもの」と個人の信念や思いは相容れない。もちろん、組織に対するコミットと自分の信念を一直線上に置いている人もいる。でも、人数はそれほど多くない。組織と対等、公平でフェアな立場にたてるだけの力をつけた人のみだ。コツコツと努力をし続け人。僕も、いつかそうなりたいが、もう少し時間がかかりそうだ。

当時の僕は自分の大切にしたいことを犠牲にして、行動することがどれだけ辛いことかを理解できていなかった。だからこそ、気づけた。

「得意なことを仕事にしたほうが、社会貢献できる。」

仕事は、つまるところ社会貢献である。自分の適性を活かして組織や社会に感謝されたほうが自分も関わる周囲の人も幸せになる。一方で、大切にしたいこと、情熱を注ぎたいことはライフワークにすればいい。今の時代は、ITツールを活用することにより、個人が活躍する場が広がった。ITを活用してもよし、ボランティアに参加してもよし、寄付をしてもよし。
しばらくは、ビジネスと関係なく、自分の価値観を大切にできる形で、「好きなもの」と関わっていこうと思えた。

そして、いつかは自分も力をつけて、「好きを仕事に」しようと思う。



最後まで読んで下さりありがとうございました。

ロハスごりら