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「自分に自信がなかった人」が「自分に自信がない人」に向けて発信します。 ■就活■自分探しではなく、自分づくり■心理学/教育■おすすめ本紹介 4月から働きます。

「優秀さ」の前に大切なことースタンス編

「『優秀なビジネスパーソン』ってどんな人だろう。」
就職活動の時から、もしかしたら、大学に入学して社会人になることを初めて意識した時からぼんやりと考えていた。
紆余曲折を経験して、少しずつ「優秀」なビジネスパーソン、もっと言えば、「優秀」な大人を自分なりに定義できてきたので、言葉にした。
今回は、「優秀」な人材のスタンスについてつらつら書いていきたい。

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考えるきっかけになった理由は、酒井崇男さんの「『タレント』の時代 世界で勝ち続ける企業の人材戦略」という本を読んだからである。
国際市場の急速な変化に乗り遅れる日本企業を「人材」の観点から考察している。「ジャパン・アズ・ナンバーワン」ともてはやされ、経済大国として世界をけん引してきた日本は、どのように国際市場から取り残されて来たのだろうか。この本で、酒井氏が述べている「タレント」と呼ばれる人材に「優秀」な人材を考えるヒントが隠されている。
http://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000210789
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日本の大企業には、名門大学を卒業した「優秀」な学生が内定を勝ち取り、入社していく。知識レベルが高く、おそらく相対的に「頭がキレる人材」は多いと思う。「優秀」な人材が集まる組織であるのにもかかわらず、変化の速いグローバル市場で取り残されている。昔と比べ、何が変わったのだろう。20代そこそこの自分にはわからない。人材の質自体にも大きな変化はないはずだ。
変わったのは、時代だ。求められる価値が変化したのだ。では、なぜ、変化に対応できなかったか。優秀な人材が多く集まっているのにも関わらず。

「過去の功績に甘んじていた。」「知識偏重の教育により、自分のアタマで考えられる人材が少ない。」「それが、変化に対応できない要因だ。」様々な意見がある。要因は一つではないはずだし、どれも当たっている思える。様々な要因が複雑に重なり、今の現状を引き起こしている。

私は20代の若い世代の一人である。経験豊富なビジネスパーソンに共通する性質はわからない。しかし、これまでの近い世代のつながりから推測できることがある。それは、「受け身」の人材が多いことである。優秀な人材・優秀と呼ばれるポテンシャルがある人間とその他大勢の違いは「主体的」か「受動的」かが分かれ目だ。

当たり前に聞こえるかもしれないが、ここには「偏差値が高く」、「知識レベルが高い」、「優秀」な人材が多く含まれる。知識が豊富で、与えられた課題や指示を処理する能力は高くても、自ら働きかけない。物分かりは良いが、自分の意見がない、主張しない人が多い。少なくとも若い世代は、この傾向が強いと思う。

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若者は悪くない。閉塞感の漂う社会の中で大人たちは迷い、子供たちは育った。正解を与えられる教育を受け、レールを敷かれ、最大公約数的な人生選択を勧められ、深く悩まず、考えず、生きてきた。「one of大勢」であることに安心感を覚えた。大人は「正解」を与えた。大人たちは、子供がレールを外れ、自分の人生を切り開いていくことを拒んだ。なぜなら、世の中が不透明だから。不安定だから。若者は悪くない。大人も悪くない。社会も悪くない。ただ単にツケが回ってきた。ただそれだけだ。

そんな日本社会に、時代は酷な要求を突きつけているように感じる。
なぜなら、いま時代に一番に必要とされる能力が、「『問い』をたてる能力」であるからである。一般的に、問題を定義する力であったり、論点思考能力と呼ばれたりしている。
そして、自分なりの問いをたてるためには、「主体的に社会と関わろうとするスタンス」がMustになってくる。社会全体に欠けている「主体性」である。社会が抱える複雑すぎる問題に対して、積極的に関わる姿勢である。社会に貢献するために、常に自分に何ができるかを考え、常に学び続けようとする姿である。
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「地頭の良さ」や「仮説思考力」云々の前に、自分なりのアウトプットを出そうとする、「主体的なスタンス」が足りていないのではないか。
少なくとも若者世代は、「主体性を兼ね備えた本当に優秀な一部の人間」と「偏差値も教育レベルの高い『優秀』な人間」も含めた、その他大勢に分かれると思う。「地頭の良さ」や「学歴」はどうにもならないが、「主体的なスタンス」はマインドセットの問題だ。
何とかして、「主体的に社会の問題と関わろうとする姿勢」を持つ人間を増やしていきたい。そのために、自分には何ができるか。しっかりと考えて、実践しようと思う。



また、気付きがあったら、文章にします。最後まで読んでいただきありがとうございました。

ロハスごりら